A8芸文センター特別展「世界の音楽@A8 沖縄から徐々に響く島の音」
- 在台湾沖縄県人会事務局
- 7 日前
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A8芸文センター特別展
「世界の音楽@A8──沖縄から徐々に響く島の音」 島の音と物語に耳を傾けるひとときへ
A8芸文センターの毎年恒例の特色テーマ展「世界の音楽@A8」は、今年、日本・沖縄に焦点を当て、2025年6月7日(土)から8月24日(日)まで「世界の音楽@A8─沖縄から徐々に響く島の音」と題した特別展を開催します。
多彩な展示品や映像・写真を通して、沖縄の伝統音楽と文化の魅力に迫り、島ならではの味わい深い音の世界を体験していただけます。
本展では、沖縄の自然風景、神歌と祭祀、古典から現代へと移り変わる音楽の流れを通して、島の多様な文化を聴覚と視覚の両面から紹介します。
地理的・歴史的視点から、沖縄の音楽がいかにして人々の感情表現や記憶の継承の手段となってきたのかを探り、島文化の奥深さを感じていただけます。

また、展覧会期間中は、沖縄文化に関連する教育・体験型プログラムも開催されます。沖縄の伝統踊り「カチャーシー」、代表的な楽器「三線」の演奏、数百年の歴史を持つ伝統染色「紅型染め」の体験、さらにテーマ講座などを通じて、音を「聴く」だけでなく「手で触れ、作る」ことで、より身近に沖縄の文化に触れていただけます。
展示品の中から一つをご紹介

沖縄民謡の復興:カンカラ三線の物語-戦後の瓦礫から生まれた音楽の命-
太平洋戦争の爪痕が深く残る1945年の沖縄。焼け野原となった島で、多くの人々が住む場所もなく、捕虜収容所で日々の暮らしに追われていました。そんな過酷な状況の中で、音楽の火を絶やすまいと生まれたのが「カンカラ三線」です。
三線は、沖縄の伝統音楽に欠かせない弦楽器ですが、戦火によって多くの楽器が失われていました。そこで、人々は身近な廃材―米軍の空き缶(カンカラ)、木の棒、そして落下傘(パラシュート)の糸などを利用して、自ら楽器を作り上げました。これが、即席の楽器「カンカラ三線」です。この手作り楽器は、形こそ簡素ですが、音を奏でる力は本物でした。
戦後の苦しみと希望を込めて奏でられたその音色は、人々の心を癒し、慰め、そして勇気を与えるものでした。カンカラ三線は、民謡を歌い継ぐ人々の手で大切に使われ、戦後沖縄の音楽文化の再生と、民謡復興の象徴となりました。
その後、復興とともに本格的な三線も再び手に入るようになりますが、カンカラ三線の精神―「音楽を失わない」という強い意志は、現在も語り継がれています。
展示楽器は、故 又吉真栄氏が戦後制作した「パラシュート張り三線」
皮の部分は、米軍のパラシュートを使用した貴重な品を。収蔵元の「世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアム」からお貸しいただきました。
他にも多数の楽器や貴重な資料が展示されています。
ぜひ会場に足をお運びいただき、沖縄から響く島の音に耳を澄ませ、新たな島の物語を発見してください。
期間中、様々なワークショップも開催されています。
展覧会の詳細やイベントの申込方法については、「A8芸文センター」公式ウェブサイトをご覧ください。
展示情報
特別展『沖縄から徐々に響く島の音』
会場:A8芸文センター(桃園市龜山区復興一路8号3階、Global Mall桃園A8 3階)
会期:2025年6月7日(土)~2025年8月24日(日)
開館時間:火曜日~日曜日 11:00~19:00(※毎週月曜・台湾の祝日は休館)
お問い合わせ:03-3185119
指導單位:桃園市政府、桃園市議會
主辦單位:桃園市政府文化局、桃園市政府藝文設施管理中心
承辦單位:時時文創有限公司
共同策展:你好我好有限公司
協辦單位:沖繩縣產業振興公社台北事務所、台灣流球協會
特別感謝:在台灣沖繩縣人會
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